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AI活用基礎

AIエージェントとRPAの違い|税理士事務所の使い分けと組み合わせ方【2026年】

ZeimuAI編集部 約8分で読めます

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AIエージェントとRPAの違いは、「決まった手順を正確に繰り返す」のがRPAであるのに対し、「目的から手順を計画して実行する」のがAIエージェントである、という点に集約されます。税理士事務所では両者を競合と捉えるのではなく、定型はRPA・非定型はエージェント・最終判断は人、という三層で組み合わせるのが実務の落とし所です。本記事では、両者の違いを動き方・得意な業務・限界の観点から整理し、記帳・月次監査・申告補助での使い分けと組み合わせ方、導入時の注意点までを解説します。

本記事について:一般的な情報提供を目的としたもので、個別の税務・法務に関する助言ではありません。守秘義務や法令適用の判断は、所属税理士会の指針や顧問先との契約を踏まえ、個別に確認してください(最終確認日:2026年6月23日)。

AIエージェントとRPAの違い|基本の整理

RPA(Robotic Process Automation)は、人が行う画面操作やデータ転記を、あらかじめ定義した手順どおりに反復実行するソフトウェアです。手順が固定されているため、入力の形式やレイアウトが変わると止まりやすい一方、定型作業では高速かつ正確に動きます。

AIエージェントは、生成AIを頭脳に、目的に対して必要な工程を自分で分解し、ツールやデータを操作しながら進めます。状況に応じて手順を判断できるため、入力のばらつきや非定型な業務に強い反面、接続・権限・承認フローの設計が前提になり、最終判断は人が担う必要があります。

AIエージェントとRPAの違いを動き方・得意業務・限界の観点で比較した図

観点RPAAIエージェント
動き方定義した手順を反復目的から手順を計画・実行
入力のばらつき形式変化で停止しやすい文脈を読んで対応しやすい(精度は一定でない)
判断の要否判断なしの定型向き判断を含む非定型向き
透明性手順が明確で追いやすい判断過程の確認が必要
限界例外・非定型に弱い接続・権限・承認の設計が前提

ここで挙げた「強い/弱い」は傾向であり、精度を保証するものではありません。AIエージェントの出力にも誤りはあり、例外率の把握と人による検証が前提です。また両者の境界は固定的ではなく、AI-OCRを組み込んだRPAや、定型ルールを併用するエージェントなど、製品・構成によって重なります。実態としては、RPAが「正確な反復」を、AIエージェントが「状況判断」を担い、人が「最終責任」を負う構成が、税理士事務所では最も安定します。

税理士事務所での使い分け

業務の性質によって、RPAが向く場面とAIエージェントが向く場面は分かれます。

業務向くもの理由
会計ソフトへの定型データ取込RPA手順が固定で例外が少ない
帳票のダウンロード・リネーム・格納RPA反復作業で判断不要
通帳・請求書からの仕訳候補生成AIエージェント取引内容の読み取りに判断が要る
月次の異常値・科目ゆれの検知AIエージェント文脈に応じた指摘が必要
税務リサーチの回答案づくりAIエージェント論点整理と根拠提示が要る
顧問先メールの下書きAIエージェント文章生成が中心

迷ったときの判断基準はシンプルで、「手順が毎回同じならRPA、入力や判断にばらつきがあるならAIエージェント」と切り分けます。

組み合わせて使う|ハイブリッド設計

実務では、1つの業務をRPAとAIエージェントで分担させると効果が高まります。記帳業務を例にすると、次のような流れです。

  1. RPA:会計ソフトや銀行サイトから明細データを定型ダウンロードして所定フォルダへ格納
  2. AIエージェント:明細を読み取り、過去仕訳を参照して勘定科目の候補を生成
  3. 人(承認):候補仕訳をレビューし、承認したものだけを確定(承認付き実行)
  4. RPA:確定した仕訳を会計ソフトへ定型登録

記帳業務でRPAとAIエージェントと人を分担させるハイブリッド設計のフロー図

この「定型処理=RPA、判断=AIエージェント、確定=人」という分担は、AIエージェント単体よりも誤りの混入を抑えられます。エージェントの自動化レベルや承認フローの考え方は、税理士事務所向けAIエージェントとはで詳しく解説しています。

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RPAとAIエージェントの分担設計を支援します

どの工程をRPAに、どこをAIエージェントに任せ、どこで人が承認するか。税理士事務所専用に運用設計から伴走します。

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導入時の注意点

  • RPAは例外設計が肝:レイアウト変更や想定外データで止まるため、停止時の検知と再開ルールを決めておく
  • AIエージェントは承認フローが前提:申告・送信・確定など影響の大きい操作は人が承認してから確定する
  • 誤りの伝播を防ぐ:OCRや読み取りの誤りが後工程へ流れないよう、金額・取引先の照合チェックを挟む
  • 守秘義務への対応:いずれもデータに触れるため、学習オプトアウト・アクセス権限・操作ログを整える。商用・API利用では入力データを学習に使わないと定める規約もあり(Anthropic商用利用規約など)、契約条件の確認が前提です(税理士のAI活用とセキュリティ参照)

税理士法第38条(秘密を守る義務)に加え、操作するのが職員の場合は第54条(使用人等の秘密を守る義務)・第41条の2(使用人等に対する監督義務)も前提になります。ツール選定の判断軸は税理士向けAIツール比較、導入の進め方は税理士事務所のAI導入ステップを参照してください。

よくある質問

Q1. RPAがあればAIエージェントは不要ですか?

業務によります。手順が毎回同じ定型作業はRPAで十分ですが、取引内容の読み取りや異常検知など判断を含む業務はRPAでは対応しにくく、AIエージェントが適します。多くの事務所では、両者を組み合わせるのが現実的です。

Q2. AIエージェントはRPAより導入が難しいですか?

設計の論点が異なります。RPAは手順定義と例外処理の作り込みが中心、AIエージェントはデータ接続・権限・承認フローの設計が中心です。どちらも「いきなり全業務」ではなく、1業務に絞ったPoCで検証するのが安全です。

Q3. 既存のRPAとAIエージェントは連携できますか?

ツールによりますが、RPAが定型処理を担い、AIエージェントが判断部分を担う形で役割分担させる構成は一般的です。データの受け渡し方法(フォルダ・API等)と、どの工程で人が承認するかを事前に設計してください。

まとめ

AIエージェントとRPAの違いは「手順を反復するか、手順を計画するか」にあります。税理士事務所では、定型はRPA・非定型はAIエージェント・最終判断は人という三層で組み合わせるのが安定した設計です。記帳のように1業務をRPA→AIエージェント→人の承認→RPAで分担させると、単体導入より誤りを抑えられます。いずれもデータに触れるため、守秘義務への対応と承認フローを前提に、1業務のPoCから始めてください。

AIエージェント全体の仕組みと安全な導入条件は税理士事務所向けAIエージェントとはに、導入相談は無料相談にお気軽にどうぞ。

お役立ち資料(無料)

税理士事務所のAI導入 90日ロードマップ(PDF)

準備→立ち上げ→検証→定着。90日を4フェーズに分け、週次アクションと完了の目安を提示。

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